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更新日: 2026-09-18

個人開発のサービスを売却する方法。相談から引き継ぎまでの流れ

個人で開発・運営してきたWebサービスやアプリを「もう時間が取れない」「次のプロダクトに集中したい」という理由で売却する動きが広がっています。会社同士のM&Aとは違い、関わる金額は数万円から数百万円と小さいことが多いですが、進め方の骨格は同じです。この記事では、個人開発のサービスを売却するときの一連の流れを整理します。

個人・小規模の事業も対象に含まれている

「M&A」と聞くと会社同士の大きな話に聞こえますが、後継者不在の中小企業・小規模事業者を対象に中小企業庁が公表している中小M&Aガイドライン(第3版)のもとで、全国47都道府県には中小企業事業承継・引継ぎ支援センターが置かれています。ここには後継者不在の個人事業主と創業希望者を引き合わせる「後継者人材バンク」という無料の公的マッチング支援も含まれています。個人開発のサービス1つを売る場合はここまで大がかりな支援を使う場面は少ないものの、「個人の小さな事業でも公的な仕組みの対象になり得る」という前提を最初に押さえておくと、後述する契約や税務の話がスムーズに理解できます。

全体の流れは5ステップ

  1. 相場を知る:まずは自分のサービスがどのくらいの評価になりそうか、目安をつかみます。月間の利益・継続期間・成長性から簡易的に算出する方法が一般的です。
  2. 検証できる数字を用意する:売上・利用者数・アクセス数について、スクリーンショットではなく、決済サービスやアクセス解析の管理画面から直接確認できる状態にしておきます。
  3. 買い手を探す:個人間のSNSでのやり取り、専門のマッチングサービス、仲介業者など複数の経路があります。
  4. デューデリジェンス(買い手による調査)に応じる:技術的な負債、契約関係、権利関係について質問を受けます。
  5. 契約・決済・引き継ぎ:契約書を交わし、代金の決済と、サーバー・ドメイン・ソースコード・各種アカウントの引き継ぎを行います。

最初につまずきやすい点

個人開発者が最初に迷うのは「1と2をどこまで丁寧にやるか」です。相場観が無いまま売りに出すと、買い手から見て高すぎる・安すぎるどちらの印象も与えかねません。また、売上の証明を自己申告のスクリーンショットだけに頼ると、買い手側から疑われて交渉が長引く原因になります(この点は別記事「売上証明がスクリーンショットだと信用されない理由」で詳しく扱っています)。

口約束で進めない

個人間の売買で特に見落とされがちなのが契約書です。「知り合い同士だから」「金額が小さいから」という理由で口約束のまま代金を先に渡してしまい、引き継ぎ作業がいつまでも終わらない、といったトラブルも起きています。契約実務を解説するクラウドサイン「事業譲渡契約書とは」は、譲渡対象事業の範囲・対価と支払方法・表明保証・競業避止義務などを記載すべき主要項目として挙げています。個人開発のサービス1つの売却であっても、譲渡の対象範囲(ソースコード・ドメイン・SNSアカウント・顧客データの扱い)、代金の支払い時期、引き継ぎ後に不具合が見つかった場合の責任分担くらいは、簡潔でよいので書面に残しておくことをおすすめします(契約書のひな型については別記事で詳しく扱っています)。

どこで売るか

個人間のやり取りだけで進めると、代金の授受や引き継ぎのタイミングでトラブルになりやすいという声もよく聞きます。panda-maのような小口のデジタル資産に特化したマッチングサービスでは、10,000円からの案件を出品でき、買主のみ手数料2.5%(売主は無料)という設計で、決済と引き継ぎの手順があらかじめ用意されています。会社を作るほどではない個人の売却でも、進め方に迷わない環境を選ぶことが、最初の一歩を踏み出しやすくする一番の近道です。

本記事は2026-09-18時点の公表情報にもとづいて作成しています。本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言・税務助言ではありません。個別の状況については弁護士・税理士等の専門家にご確認ください。


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