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更新日: 2026-09-18

個人開発アプリの売却で必ず確認すること。iOS・Androidの譲渡条件

Webサービスと違い、スマホアプリの売却には「アプリストアの規約に沿って所有権を移す」という、もう1段階の手続きが挟まります。ここを事前に確認せずに買い手と代金の話だけ進めてしまうと、いざ引き継ぎの段階でアプリの状態が譲渡の条件を満たしておらず、手続きが止まってしまうことがあります。この記事では、iOS・Androidそれぞれの公式ヘルプが定める譲渡の条件を整理します。

iOS:App Store Connectの「App Transfer」

Appleは、アプリのレビュー履歴を維持したまま別のDeveloperアカウントへ移す「App Transfer」という仕組みを提供しています。公式ヘルプ「App transfer criteria」によると、主な条件は次のとおりです。

  • 譲渡元・譲渡先の両方のアカウントが保留中・変更中の状態でないこと
  • 両者が最新版の有償・無償の契約に同意していること
  • App Storeで少なくとも1つのバージョンがリリース済みであること
  • どの国・地域でも予約注文(プレオーダー)の状態でないこと
  • 「Processing for Distribution」「Waiting for Review」「In Review」など審査中のステータスのアプリは譲渡不可
  • Apple Arcadeのアプリは譲渡できない

アプリ内課金についても、Approved・Ready to Submit・Rejectedなど決まったステータスのものしか譲渡できません。売却を考え始めた時点で、審査中のバージョンやアプリ内課金が無いか、一度App Store Connectの画面で確認しておくと安心です。

Android:Google Playの「アプリの移行」

Googleでは、開発者アカウントの所有権そのものを移す手続きとは別に、特定のアプリだけを別のデベロッパーアカウントへ移す「アプリの移行」という手続きがあります。公式ヘルプ「別のデベロッパー アカウントへのアプリの移行」は、準備段階として次を挙げています。

  1. 移行元のアカウントとすべての対象アプリが、Google Playのポリシーガイドラインを遵守していること
  2. 一括エクスポートレポート・売上レポート・収益レポートは、アプリと一緒には移行されないため、事前にダウンロードしておくこと
  3. 移行元・移行先双方のデベロッパーアカウントが有効であること
  4. Google Paymentsに登録された取引IDを、双方のアカウントについて確認しておくこと

有料アプリやアプリ内課金があるアプリは、移行先に有効な支払いプロファイルが必要になります。移行の申請後、Googleのサポートチームが対応するまでには数営業日かかる点も、売却のスケジュールを考えるうえで押さえておきたいポイントです。

過去の売上データは自分で保存しておく

両ストアに共通するのが「売上・収益に関するレポートは、アプリ本体とは別に自分で保存しておく必要がある」という点です。買い手に見せる実績の資料としても、譲渡が終わった後の確定申告のためにも、移行手続きを始める前に必要なレポートを一通りダウンロードしておきましょう。

譲渡が完了するまでのスケジュール感

iOS・Androidいずれも、申請してすぐに完了するわけではありません。Googleのヘルプはサポートチームの対応に数営業日かかるとしており、Appleの場合も譲渡先の受諾操作や審査中バージョンの整理が必要になるため、実務上は数日から数週間かかることを見込んでおくとよいでしょう。買い手との代金決済のタイミングを、この移行手続きの完了前提で設計しておくと、途中で「代金は払ったのにアプリがまだ移っていない」という状態を避けられます。

個人開発アプリならではの注意点

法人でアプリを開発している場合と違い、個人開発者は自分のApple ID・Googleアカウントに他の私用アプリや個人情報がひも付いていることが多くあります。譲渡の作業を始める前に、対象アプリだけを問題なく切り離せる状態か(共有のアプリグループコンテナを使っていないか等)も、余裕を持って確認しておくと安全です。

本記事は2026-09-18時点の公表情報にもとづいて作成しています。本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言・税務助言ではありません。個別の状況については弁護士・税理士等の専門家にご確認ください。


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