更新日: 2026-09-18
売上のスクリーンショットが信用されない理由と、代わりに出すもの
サービスの売却では、売り手は自分の実績を伝えるために売上や利用者数の画面をスクリーンショットで見せることがよくあります。しかし、買い手の立場から見ると、スクリーンショットは編集ソフトで数字を書き換えることが技術的に可能なため、それ単体では十分な証拠になりません。この記事では、なぜスクリーンショットが信用されにくいのか、代わりにどう示せばよいのかを整理します。
スクリーンショットの弱点
スクリーンショットには、数字そのものの改ざんが可能という問題に加えて、次のような弱点があります。
- 表示されている期間・通貨・集計条件が、本当にその画面のものか確認しづらい
- 撮影した日時が分からず、古いデータを最新のものとして見せている可能性を否定できない
- 買い手が自分でその数字にたどり着く手段がなく、真偽の判断を売り手の説明だけに頼ることになる
買い手からすれば、これから支払う代金の根拠になる数字だからこそ、第三者(決済サービスやアクセス解析ツール)が発行した、改ざんの跡が残りにくい形式を求めるのは自然な要求です。
各サービスが公式に用意しているエクスポート機能
主要なサービスは、いずれも公式にデータのエクスポート・共有機能を用意しています。
- Stripe:支払いデータのエクスポートにより、決済履歴や残高サマリーをCSV・PDF形式で出力できます。銀行口座の明細書のように、成功した支払い・返金・手数料まで含めた記録を確認できます。
- Google アナリティクス(GA4):レポートの共有・エクスポート機能を使うと、閲覧権限を持つ相手にレポートへのリンクを直接共有したり、PDF・CSV・スプレッドシート形式でダウンロードしたりできます。
- App Store Connect:売上レポートのダウンロードにより、アプリの売上概要レポートやサブスクリプションレポートを公式にダウンロードできます。
これらはいずれも、買い手が「自分でその管理画面にアクセスして確認できる」または「サービス提供元が発行した公式のファイル形式である」という点で、単純なスクリーンショットより検証しやすくなっています。
売り手側でできる工夫
すべてを買い手に開示する必要はありませんが、次のような工夫で信頼性は大きく変わります。
- 期間を揃えて出す:直近1か月だけでなく、直近3〜6か月分の推移を示す
- 共有権限で見せる:可能であれば、閲覧専用の権限でレポートへのアクセスを一時的に付与する
- エクスポートしたファイルをそのまま渡す:スクリーンショットではなく、CSV・PDFのファイル自体を渡す
それでも数字が一致しないときは
決済サービスの売上とアクセス解析の利用者数は、集計方法(税込か税抜か、返金や取消をどう扱うか、タイムゾーンの設定など)によって、単純に足し合わせただけでは一致しないことがあります。数字がぴったり合わないこと自体は不自然ではありません。大切なのは、その差がどこから来ているのかを売り手が説明できるかどうかです。「なぜこの数字なのか」を説明できる状態にしておくことが、スクリーンショット1枚を見せる以上に信頼につながります。
買い手側の心構え
逆に買い手の立場であれば、スクリーンショットだけで判断せず、公式のエクスポート機能や共有リンクでの提示を売り手に依頼することをおすすめします。悪意がなくても、売り手が古い実績を最新のものと誤解して伝えているケースもあるため、双方にとって検証可能な形で数字をやり取りすることが、後々のトラブルを防ぎます。
本記事は2026-09-18時点の公表情報にもとづいて作成しています。本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言・税務助言ではありません。個別の状況については弁護士・税理士等の専門家にご確認ください。
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